なだらかな丘にある街の『海辺のカフェ』・・・ペンギンハイウェイ/森見登美彦

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2010年に発行された森見登美彦さんのSF小説です。この作品で第31回日本SF大賞を受賞されています。2018年にはアニメとして映画化もされています。

・・・が、そちらの映像は見ずに小説を読み、私の頭の中で想像したカフェとして制作しました。映画とは違うぞ!と思われる方もいると思いますが、ご了承ください。

主人公とあらすじ

ペンギンハイウェイの主人公は、小学4年生の少年です。とても知的で好奇心が強い。ノートを片手にいつも何かの研究をしています。小学生にして行きつけのカフェがあり、歯科医院のお姉さんからチェスを教わっています。

その少年が街に突然現れたペンギンたちや、広い草原の中央に浮かぶ球体『海』などについて研究をするお話。少年憧れの歯科医院のお姉さんがキーパーソン。最後には少し泣けるシーンもあり、これは誰もが映像化したくなるお話だねと納得しました。

読んでいて、こんな風に子供を育てると頭のいい子になるんだろうなと思ったけれど、我が家では今更遅い。。。(苦笑)

シロナガスクジラの模型

さて今回、読んでいる途中でこのカフェをミニチュアにしようと決めたけれど、天井から吊るされている『シロナガスクジラの模型』を作ることが可能か、少し不安でした。(後から映画の予告編の動画でカフェの内部を見たけれど、シロナガスクジラの姿は発見できず。映画には登場しなかったのかな?)

小説を読み進めると、店内にある大きな天窓にクジラが吊るされていてそこから明るい日差しが降り注ぐことがわかりました。日曜日の朝にお父さんと少年がパンを買いに行くシーンもあったので、小さなパンコーナーも作りました。食パンの幅、わずか1.5mm。1/100スケールで作ったので結構小さい・・・。

テーブルの上には、少年とお姉さんがよく対戦していたチェス盤を置きました。

とはいっても、実際にチェスをしたことがなく、見よう見真似。(世界のアソビ大全でしかしたことがない(笑))

しかも、実際のチェス盤が45cm角とのことで、1/100スケールでは4.5mm角。さすがに駒までは作れませんでした。多めに見てやってくださいませ。

カフェの名前

このカフェ、実は正式名称は『海辺のカフェ』ではありません。お姉さんが命名し、少年とお姉さんの話を聞いた店主が、新たな名にふさわしいようにシロナガスクジラを吊るしたという経緯。外国語の名前が難しすぎて、誰も発音出来なかったそう。

確かに、店名や商品名は言いやすい方が利用しやすい。何かの番組でも、ケーキ屋さんの商品を言いやすい名前にしたらよく売れるようになったと言っていたなぁ。

映画とのカフェの仕様の違い

今回は、カフェの客席とパンコーナーだけではなく本物らしさを出すために厨房やトイレのドアも作りました。取り外し可能な屋根の天窓部分には、シロナガスクジラの模型を吊り下げています。予告編によると、出入口が逆のようです。映画にパンコーナーがあるのかは不明です。

思い描くカフェ像

ペンギンハイウェイは、ファンタジーやSFに分類される本で、SF小説が好きな方はすんなりと入っていけます。得意ではない方も主人公が小学生という設定なので結構入りやすいと思われます。

一番印象的だったのは、少年の友達、ウチダ君の研究。彼は死について研究をしていたのだけれど、死の直面で分岐点があり、自分の中では必ず生きている方の世界にいるから死なないという仮説を立てています。これは、SF的な考え方で、ある意味納得出来る。小学生なのにすごい発想をしていて大人でも考えさせられました。

結末がわかると面白くないので内容を詳細には書けませんが、気になった方はぜひ手に取ってご自身の思い描いたカフェを想像してみてくださいませ。

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